雨漏りに対する基礎知識を解説！雨に強い建物への改善方法とは？

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代表の池田です。

建物の劣化を促進してしまう要素の一つに「雨」があります。
単純に屋根や外壁材を脆くしてしまう性質があるのです。
その脆くなった建材がもたらしてしまうもの、それが「雨漏り」です。
今回の記事では、意外と知らなかった雨漏りのメカニズムや原因、改善や修理に対する知識をご紹介します。
この記事を読み、雨に強い家の実現を目指してください。

まず初めに「雨漏り」という言葉の意味について解説します。
雨漏り（あまもり）とは、建物の屋根・外壁・ベランダ・窓枠などの隙間や劣化部分から漏れ、雨水が室内に侵入する現象を指します。
本来、意図しない場所から発生してしまうものがこれに当てはまります。
雨漏りが一度起きてしまった場合、水の経路が変わる事は無いため、早急な対処が必要になります。

一般的な方が勘違いしてしまいがちなのが「雨漏り」と「漏水」の違いです。
どちらも水漏れを指す言葉ではありますが、その原因によって使い分けを行います。

「雨漏り」は外部建材の劣化により引き起こされるものです。
一方「漏水」は水道管や排水管の劣化や破損から水が漏れる症状です。

水漏れの種類により依頼する業者に違いがありますので、ご注意ください。

雨漏りが発生しやすい箇所は複数あります。
しかしそのどれもが例外なく「生じた隙間」が原因で発生します。

隙間が発生してしまうケースは主に「建材の破損・欠損」「建材の劣化」「自然災害」などです。
大きな破損以外では、原因を簡単に見つけにくい特徴があります。
これらの状況は、どんな建物にも起こりうるため、定期的な建物の点検を怠ることはできません。

屋根表面に瓦・スレート・板金の建材が葺いてある理由は、主に防水の為です。
屋根材には、雨水を外部に排出する役目があるのです。
万が一、この屋根材がズレ・ひび割れしていたり、破損・飛散してしまった場合、その箇所から雨水が侵入しやすくなる恐れがあります。
また、錆びが進行し穴が開いてしまった棟の板金から、雨水が侵入するケースもよくあります。

また屋根からの雨漏りには、瓦に生じた問題だけでは説明のつかないものがあります。
屋根の下葺き材に劣化しているケースです。
防水の為に屋根材の下に敷いてあるシートにも、寿命があります。
シートが屋根表面の熱や侵入した雨水にて劣化し、剥がれたり穴が開いてしまうのです。

このような状況になってしまった場合には一部の補修や葺き替えにて雨漏りを改善します。

住宅には様々な構造があります。
ここで紹介するのは、建物が主にコンクリートで構成されている場合です。
そういった建物の屋根は、平たくなっており、表面に防水層が形成されています。

この防水層は紫外線や雨風などの自然の要因により経年劣化する事が知られています。
劣化した防水層は破損・破断してしまい、コンクリートの建物に雨水を侵入させてしまいます。
そしてコンクリートに染み込んだ雨水が、建物内部に染み出してしまうのです。

防水面には傾斜が殆どありません。
そのため雨水が留まりやすい傾向にあります。
防水工事を全体に行い防水性能を高めることで、雨水が正常に排出される環境を作らなければなりません。

雨水は、基本的に外壁に付着する事はありません。
何故なら、殆どの住宅に「軒下」があるからです。
軒下は主に、外壁への雨水の付着を防ぎ、汚れたり劣化させないようにする目的で設置されます。

軒下があるから壁からの雨漏りはないか、というと実はそのような事はありません。
理由としては「軒下は横殴りの雨には対応できない」ことにあります。
激しい雨が角度を付けて降ると、外壁に直接雨水が付着する事は避けられません。
また「地面を跳ねた雨水が外壁面に付着する」ケースもあります。
こういった状況が続くと、劣化した外壁やシーリングの隙間から雨水が侵入してきてもおかしくはないのです。

この事例はシーリングの劣化に関連した事です。
基本的に、外壁サッシと壁材の隙間にはシーリング材が充填されています。
このシーリング材は紫外線などの影響で、経年劣化していきます。
この経年劣化が進み切った状況が、壁の内部に雨水が侵入する隙間を生じさせてしまうのです。

外壁の内部には防水シートが貼られています。
この防水シートは、外部からの水分の侵入を防ぎ、室内の湿気を外に逃がす役割を持っています。
防水シートが長期間水分に晒された場合、劣化し、本来の機能を失ってしまいます。
シーリングの隙間から侵入した雨水が、劣化した防水シートを通り抜けてしまうと、雨漏りに直結してしまうことがあるのです。

屋根であれば、勾配があるので雨水が排出されやすいですが、ベランダ部の床には殆ど傾斜がありません。
ベランダの防水層が綺麗に形成されている場合は、雨水をスムーズに排出する事ができます。
しかし劣化している場合にはそうではありません。
この防水層が割れている等、劣化の症状を抱えている場合には雨漏りを引き起こす原因となる場合があるのです。

また「笠木」と呼ばれる、ベランダの手すり部分についている金属板金から雨水が侵入するケースもあります。
外壁と笠木の隙間に雨水が吹き込んでしまうのです。
また、笠木板金が錆びている場合には、雨水の染み込みも懸念されます。

もし、せり出している形のベランダから雨漏りが発生している状況であれば、木造住宅の場合、早急な補修を行う必要があります。
上でも触れましたが、水分には木を腐食させてしまう特徴があります。
ベランダの躯体に大きな影響を与えるため、住宅の安全に大きな問題が生じてしまいます。

建物の天井や壁から雨漏りが生じてしまった場合、これをそのまま放置することは絶対にやめてください。
家財を破損させたり、漏電などの危険があるためです。
雨漏りが起こった際にまず初めに行う事は「ご自身による応急処置」です。

例えば、雨水が落ちる箇所にバケツを置き、雨水が外部に流れないようにすること等です。
その他にも雨漏り箇所に吸水シートを貼る事でも対応可能です。
2次被害を防ぐために早急に応急処置を行ってください。

やってはいけない応急処置は、防水テープを貼ったり、問題と思われる箇所にシーリングを充填してしまうことです。
一般の方による思い付きの応急処置は、多くの場合かえって雨漏りをひどくします。
また、後々撤去のための追加費用が掛かってしまうこともあるため要注意です。

雨漏り経路の特定は、プロでも非常に難しい特徴があります。
建物の状態を知った専門業者が、様々な漏水経路の可能性を考え、適切な処置を行う事で初めて改善できるのです。
一般の方が補修や修理を行うには十分でない為、絶対にご自身では行わないでください。

上でも触れましたが、雨漏りの原因や侵入経路は簡単に分かるものではありません。
雨漏りの応急処置を済ませたら、ご自身で補修は行わず、必ず専門業者に連絡するようにしてください。
現地調査に伺い、建物が置かれている立地環境や築年数、どういった状況で雨漏りが起こるのか冷静にヒアリングし、原因の特定を行います。
特定後の修繕の提案やサポートまで得られるため、必ず行うようにしましょう。

プロの目で見て雨漏りの原因を特定してもらう事で、補修プランを上手に練ることができます。

雨水は、亀裂・破損・劣化したあらゆる隙間から侵入します。
こういった隙間を見逃さないのが雨漏りに対する予防策だと考えます。

定期的に建物の写真を撮り、年毎にチェックするのもお勧めの方法となります。
データとして情報を残しておくことで、建物に生じたわずかな変化にも臨機応変に対応できます。
また、定期的な建物の点検サービスを行ってくれる業者もいるため、利用し相談に乗ってもらうようにしましょう。

建物のプロは、建物劣化を判断する専門家です。
プロのリフォーム業者は建物の状態を一目見ただけで、今後起こりうる問題点を瞬時に理解します。
今後のメンテナンスプランを丁寧に教えてくれ、掘り下げて質問できることも期待できます。

そういったプロの業者を選定し、気軽に点検を依頼する事で、建物の防水性能向上を考える機会になるのです。

いかがでしたか？
雨漏りに対する理解は深まりましたか？

築年数が経っていない建物に生じた雨漏りであれば単純な施工不良が原因ですが、年数が経っている場合には経年劣化が主な原因です。
今お住まいの建物がどのように劣化し、雨漏りを引き起こしてしまうのか、今一度考えてみましょう。
また、そういった相談を建物のプロと密に行う事をお勧めします。

雨漏りに対し、安心できる建物の実現を目指しましょう！