シリコン塗料とウレタン塗料の違いを分かりやすく解説！それぞれの塗料の特性

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代表の池田です。

屋根や外壁の塗装を行う前の段階で一番悩むところに「塗料のグレード」があります。
塗料選びは、建物の寿命や施工金額を左右する大きな要素です。
この塗料の知識ですが、一般の方には大変分かりづらいかと思われます。
適切に塗料を選ばなければ、のちにメンテナンスサイクルが狂ってしまい、塗装する時期の選定が難しくなることも。

そこで今回この記事では、建物の塗装に使用される「シリコン塗料」と「ウレタン塗料」の違いについての情報を掲載します。
是非最後まで読み、塗料を選ぶ方法を知ることで家に最適な塗料を見つけてください！

今現在、建物に使用されている塗料の商品や成分にはかなりの種類が存在します。
価格はもちろんですが、それだけで塗料を選んでしまっては、建物の寿命を短くする恐れがあります。

この項目では「そもそも何を基準に塗料を選べばいいのか」を分かりやすくお伝えします。

そもそもの役目として、塗料は紫外線や雨風から建物を守ります。
塗料を塗ることで、建物全体をコーティングするのです。
そういった塗料は、硬化した段階から環境に晒される続け、劣化していきます。
この劣化の速度が塗料の成分によって異なるのです。
この劣化速度を一般的に「耐候年数」と言います。
耐候年数が多い塗料を選べば、その分、次回塗装メンテナンスまでの期間が長くなります。

しかし、お住まいの方にも様々な事情や計画があります。
例を挙げれば「あと数年だけ住めればいい」というご意見や「とりあえず塗ってもらいさえすればいい」というものです。
そういった場合には耐候年数のみで選ぶのではなく、その他の要因で塗料を選定すべきだと考えます。

塗装の効果には、なにも建物を紫外線や雨風から守るだけに留まりません。
これらの効果は、本来当たり前に備わっている機能だからです。
ここで言う機能というのは、例えば「遮熱性」や「防音性」と言ったものです。
これらはシリコンやウレタンと言った成分に関係なく、製品によっては付与されています。
住まれている方が建物にどのような機能を付与するかによって、塗料を選定する必要があります。
そういった機能が付けば付くほど、塗料の金額も比例して上がります。

実は塗料は、塗装を施す場所によっても成分を変えなければなりません。
適材適所、という言葉にあるように塗料にも苦手と得意があるのです。
配合されている成分や、塗装を施す素材により適切に使い分けしなければ、後々不具合を起こしてしまいます。

例えば金属部分やコンクリート、木材など、塗装する材質によって最適な塗料が存在します。

その他にも「屋根や外壁を同時に塗装する際、屋根に使用する塗料グレードを上げる」というものがあります。
理由は単純に「屋根の方が紫外線を浴びる時間が長いから」です。
建物の中で紫外線や雨風を直接受け続けるのが屋根です。
その要因を加味した場合、屋根にグレードを上げた塗料を使用する必要があるのです。

まずは一番気になる耐候年数です。
実はそれぞれにかなりの違いがあります。
一般的には、ウレタン塗料がおよそ5～7年、シリコン塗料がおよそ7～10年と言われています。
この年数は建物が置かれている環境や、塗装した職人の腕などにより左右されますが、かなりの差となります。
そして、こういった耐候年数に差があることに比例して、塗料価格も違います。
とりあえず安価で塗装したい場合にはウレタン塗料、と言えますが、何度もメンテナンスを行う必要がありますので、長期的に見た場合のコストパフォーマンスはあまり良くない塗料とも言えます。

二つの塗料の違いの一つに「光沢感」があります。
一般的にウレタン塗料の方が光沢感は強いとされているため、高級感のある仕上がりになります。
しかしながら、近年シリコン塗料は人気があり、艶の種類も豊富になってきています。
そのため、今や光沢感にあまり差が無いと言ってもいいでしょう。

作業性とは「塗装のしやすさ」の事を指します。
ここにもウレタン塗料とシリコン塗料に明確な違いがあります。
ウレタン塗料の特性として弾性と密着性、伸縮性が高いという特徴があります。
そのため塗装の際に付着しやすく、劣化後も剥がれにくいのです。
一方シリコン塗料は粘り気があり扱いにくく、下地の状態を健康に保った上での塗装が必要となります。
ですから同じ技術で塗っても、作業性だけで言えばウレタン塗料に軍配が上がります。

ウレタン塗料を選択するメリットは以下の通りになります。

・付着性が優れている
・艶があるため高級感のある仕上がりになる

ウレタン塗料の特徴として、付着性に優れていることが一番に挙げられます。
環境による劣化が起こっても、塗膜の剥離に繋がりにくい塗料となります。
また、光沢感があるため高級感がある仕上がりも期待できます。

ウレタン塗料を選択した場合のデメリットは以下の通りになります。

・ひび割れが生じやすい
・木材など、変形しやすい材料に塗装する事はできない

ウレタン塗料は性質上ひび割れが起こりやすい塗料です。
そのため、ひび割れが発生していないか定期的に診断することが求められます。
また、木材などの変形しやすい材料に付着しにくい特性を持った塗料です。
ですから基本的にウレタン塗料は木材などには使用できません。

シリコン塗料を選択した場合のメリットは以下の通りです。

・耐用年数がウレタンに比べた時に高い
・汚れが付きにくい
・コストパフォーマンスが高い

シリコン塗料は、ウレタン塗料と比べ、耐候年数が高い特徴があります。
そのため塗り替え頻度が少なく済みます。
また、メンテナンス頻度が減るため、コストパフォーマンスが高い塗料とも言えます。
そして親水性があり、雨で汚れが落ちる防汚性をあらかじめ備えています。

シリコン塗料を選択した場合のデメリットは以下の通りとなります。

・ウレタン塗料より費用が高くなる
・黄変する可能性がある

ウレタン塗料は耐候性の低さから、塗料価格がかなり抑えられています。
それに比べシリコン塗料は耐候性が高く、多少材料価格が高くなる傾向にあります。
また「塗膜自体が黄味に変色する劣化」が起こるリスクもあります。

多くの場合、近年の屋根・外壁塗装において、ウレタン塗料を塗布する事はかなり少なくなっています。
理由は、塗装の一番の目的である「耐候性がかなり低いこと」が挙げられます。
ある程度低価格であり、耐候性も十分なシリコン塗料が塗装のトレンドとなっているのです。
塗料メーカーもシリコン塗料の開発に尽力している為か、かなりの商品数があります。
商品が多いという事は、いろいろな機能やカラー選択が可能という事にも繋がります。

そのため、当社ではシリコン塗料以上のグレードでの塗装を強くお勧めいたします。

これまでご紹介してきた塗料以外にも、塗装工事にてよく使用されるおすすめの塗料をご紹介します。

下記の塗料は性能が高く、シリコン塗料より大幅に耐候年数が高くなります。
是非、塗料選びの参考にしてください。

いかがでしたか？
それぞれの塗料の特性を理解して頂けたかと思います。

外壁塗装は10年に一度の大切なメンテナンスです。
だからこそ塗料別の見積りをとり、かけられる予算を考慮し、慎重に業者選びをしてください。
塗料の特性を理解し、建物に最適な塗料を選定しましょう！